ユニセフ募金の主な特徴について

ユニセフ募金は子供の命と権利を守るために支援が届きにくい子どもを最優先にして、190国の地域で活動する国連機関です。
本部と協力協定で結ばれていて、募金・広報・政策提言などの活動を取り組む33の国などに協会が設置されてます。
協会の一つが日本にもありよく募金箱やネットなどでも見かけることがありますが、実際はどんな団体でどのような活動を行い、寄付したお金もどう使われているかまで知ることは少ないかもしれません。

公益財団法人として認められるには厳しい条件を満たす必要がある

団体が信頼できるかを確認するには組織形態を知ることで、公式サイトには1955年6月9日に財団法人として設立し2011年に公益財団法人に移行しました。
公益財団法人として認められるには厳しい条件を満たす必要があり社会的信頼度は高く、日本ユニセフ協会へ募金をすると税制上で優遇措置も受けられます。
集まった寄付や会費は特定公益増進法人への寄付金として、所得税・相続税・法人税で優遇処置があり、一部の自治体で個人住民税の寄付金控除の対象になってます。

公式サイトでは収支報告も掲載

公式サイトでは収支報告も掲載していて、2019年度の募金や会費などをあわせた経常収益は約210億円で8割は本部へと捻出し、残り2割が国内での活動や広報などに使われていて、本部との協定の範囲内で適切に募金されたお金も使われてます。
日本の協会は本部と一緒に策定する事業計画に基づいて、市民社会への窓口として各国・地域で特有の子供の権利問題に関した啓発活動、広報と募金、国際協力人材育成を行いました。
これらの活動費用も既出の協力協定で、預かっているユニセフ募金の最大25%までの範囲内で支えるように定まっているようです。

収支報告の透明性や信頼性は極めて高い

さらに独立監査人の会計監査も受けていて監査報告書も掲載し、収支報告の透明性や信頼性は極めて高いので信頼できる団体と言えます。
ホームページやSNSなどで世界各地の支援の現場から寄せられている活動の様子もわかり、アジア・中東・アフリカなど世界各地で危機的状況の子供たちの支援を行ってますが規模は大きいです。
保険だと子供6,550万人が三種混合ワクチンを3回摂取、水と衛生面では1,860万人が安全な水を使えるようになり、栄養では73国で重度の栄養不良の子供400万人を治療して82%が完全に回復しました。

世界では安全な水を飲めない人は3人に1人いる

他にも5歳未満の死亡数が1990年の1,260万人から2018年の530万人まで減少し、同時期に5歳から14歳の間に亡くなる子供の数も170万人から90万人まで減ってます。
世界で活動するユニセフですが、子どもがいつでも綺麗な水を飲めるという環境は日本では当然ですが、世界を見てみると安全な水を飲めない人は3人に1人いて、汚れた水や不衛生な環境で年間数十万人以上の幼い命が失われてます。
川や池など安全でない水源しかなく、下痢を起こして脱水症に苦しんで亡くなる子供は大勢いるのが現状です。

月2,000円の寄付でサポートできること

命に係わる水を綺麗な状態で供給出来れば守れる命もたくさんあり、月2,000円の寄付をすると1年分で井戸のポンプ用機材1基分、下痢での脱水症に苦しむ子供を回復させるORS(経口補水液)3,567袋が提供出来ます。
水・衛生などだけでなく病気予防に治療、栄養や教育面のサポートなど子供の命や成長を支える活動を展開させてます。
2018年度の定量的な実績を見てみると、3,530万人の人々への安全な水の提供・260万人の子どもへ重度の急性栄養不良を治療、470万人の子どもへはしかの予防接種を行ってます。

寄付は世界各地の支援現場で活用されている

募金が形になって子どもの支援の現場に届いていて、数字を見るとより実感しますし、活動規模は他の団体と比べてもかなり広大であり国によって政府よりかなりの影響を与える規模です。
個人で出来る金額は少なくても、それが多くの人から集まっていけば支援が必要としている人の手助けに繋がっていきます。
気になる寄付金の使われ方などに関しても公式サイトで収支を公開し、募金の殆どは本部へと送られていてそのあとも世界各地の支援現場で活用されていることがわかります。

2019年のユニセフ募金は209億円

2019年のユニセフ募金は209億円で本部への拠出は80.6%の168億円、残りの19.4%が日本国内での募金・広報・アドボカシー活動のための事業費に活用していてこのうちの2.7%が事務運営費および人件費です。
募金の一部はどうしてもマーケティングや営業に使う資金が必要で、これは他の団体でも同じですし年間約200億円の中で20%で納めているのは凄いことで、大きな組織だからこそスケールメリットを活用し効率よく資金調達をしているようです。

まとめ

色々な支援の積み重ねが大きな課題を解決することへ繋がっていて、少しずつでも前へと進んでいるとわかると寄付も無駄ではありません。
水の問題も2030年までに世界中のすべての子供が身近なところで綺麗な水が使えるようになることを目指していて、大きな目標ですがこれを達成できるのも支援する人の力です。